有機農業は手間がかかる?

 有機農業は手間がかかるとよく言われます。しかしこれは本当でしょうか。例えば、有機では、農薬散布という仕事はありません。私は若いころ、父親の手伝いで、みかんや梨の農薬散布をやっていました。散布中は、農薬の霧の中にいる訳です。
散布後、調子が悪くなったのも、1度や2度ではありませんでした。
農薬散布は重労働です。必要最低限の散布作業でしたが、こんな仕事やめたい。いつかやめてやると思って仕事をしていました。
 今、慣行栽培といわれている人達も、農薬教布を好きでやっている人はいないでしょう。農薬代も高くなりました。そんな大変な農薬散布を有機ではしないのです。これはとても楽。

 有機は除草剤を使わないから、草取りが大変だろろうとも言われます。確かに日本の夏の草の勢いはものすごく、ちょっと気を抜いたら作物を覆ってしまいます。事取りは人類が農耕を始めた時からの永遠のテーマです。1本、1本、手で取っていたら大変ですが、今は良い道具、良い機械があり、大変な仕事にかわりはないですが、何とかなっています。それよりも除草剤で草を枯らし、土を裸にしてしまう方が、弊害が大きい様に思います。草が生えていないと、夏場の地温が上がりすぎ、雨が降らなければ砂漠、大雨の時は土が流れてしまいます。何より土の生きものが減って、それがまわりまわって、虫や病気を呼び、農薬の出番になるのです。
草だけを見て、草取り手間を省こうと除草剤を撤くと、農薬散布という余計な手間が増えるのです。

 他にもいろいろありますが、有機は手間がかなるというのはウソです。手間は有機の手間ではなく、農業の手間です。種を播くところから始まって、大きくなるまでいろいろ世話をする。そう、手間ではなくて世話なのです。農業は子育てにととても似ています。
その世話の集大成としての収穫という仕事があるのですが、そかも、その作業を手間だとして、ロボットに任そうということが言われる様になりました。何をバカな。百姓は収穫のよろこびをロボットに明け渡してはなりません。手間は世話です。

2026.10. 石上農園

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